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担当者はぜひ知っておきたい経営者が好むコーポレートサイト
この記事のサマリー
- 経営者好みのウェブデザインの第一歩は、意識のズレ解消
- 経営者の要望に沿ったデザインパターンを知る
- 経営者向けウェブデザインとはビジネス目標を具現化したもの
目次
リーグラフィの李です。
ウェブ制作のプロとして20年以上の経験を通じて「経営者が好むコーポレートサイト」には、いくつかのパターンがあることに気づきました。
今回は、そのエッセンスをお伝えします。
経営陣と担当者の意識のズレをなくす
ウェブ制作では、制作会社がクライアントにとってベストと考えられるデザインを提案しますが、担当者の意見を取り入れながら進めるため、その人の好みに偏る可能性はあります。
とにかく、そのようなプロセスを経て「よいデザインができた」と思っても、経営陣の意見によってデザインを大きく変えざるをえないことがよくあります。
ウェブサイトを経営陣の視点から見ると、いくつかの重要な役割があります。
ビジネスの目標や顧客のニーズに応じて何を強調すべきかは異なりますが、まずは
- 売上や利益に直結するか
- 会社のサステナビリティ(持続可能性)に役立つか
が重視され、さらに個別の要望としては、
- ビジョンとミッションの明確な表明
- 企業の歴史(ヒストリー)
- 顧客に提供する価値の明確な表現
- ニュースやイベントの発信
- 企業のブランドの強化
- サイトのアナリティクスとデータ収集
といったものがあります。
こういった点を担当者が十分に認識していないことの「ズレ」が、経営陣の要望に応えられないデザインになってしまう大きな原因です。
つまり、経営陣と担当者がきちんと「意識合わせ」をしておくことが、よりよいウェブデザインの原動力となります。
制作側としては、ヒアリングの際になるべく担当者だけでなく経営陣の話(ミッションやビジョンなど)を聞くこと、デザインの良否の判断にも段階的に関わってもらうことが大切です。
さて、このような前提がありつつ、私の経験から「経営者が好むウェブデザイン」のパターンを7つご紹介しましょう。
経営者が好むウェブデザインのパターン
1.斜め線を取り入れたデザイン。成長、挑戦、前進などを表現しよう。
経営者はビジネスの成長と挑戦を重視します。具体的なデザインとしては、斜め線を多く使った「前進」や「向上」を感じさせるものを好みます。
斜め線を随所に使うことで、単に四角形を積み重ねたデザインよりも、勢いや変化が感じられるデザインになります。
2.文字は大きく、情報をわかりやすく。ナビゲーションはシンプルに。
経営者は、大きな文字とシンプルなナビゲーション(ページ間を移動するリンク)を好みます。
情報をわかりやすく掲載することで、訪問者が問い合わせ、資料請求、来店予約、購入などの行動を起こしやすくなり、ビジネスゴールの達成につながります。
メッセージを伝えるテキストを大きなサイズにし、写真なども大胆に使いましょう。
3.色は「紺」が人気。信頼感や落ち着きをアピール。
経営者は、信頼感やプロフェッショナリズム、落ち着いた雰囲気などを伝えたいという思いから、紺色を好む傾向があります。スーツなどでもそうですが、紺はフォーマルな場やビジネスシーンに合う色でもあります。
色彩は企業のイメージを形成するための「鍵」です。ウェブデザインでは、企業ロゴをもとに色彩計画を立てることが多いのですが、たとえばロゴが赤、オレンジ、緑などであっても、紺を補色やアクセントカラーとしてうまく組み合わせることで、全体の雰囲気の中に信頼感や落ち着きを加えることができます。
4.モバイルフレンドリーなデザイン。スマホでの使いやすさこそ重要。
経営者は、モバイルフレンドリーな(スマートフォンで使いやすい)デザインを重視します。ユーザー体験を向上させ、企業に対してよい印象を抱いてもらうためにも、さまざまなデバイスで快適な操作や閲覧を実現する必要があります。
現在、B2C企業では7割以上、B2B企業でも5割以上がスマホからのアクセスです。いくらデスクトップ向けのデザインが優れていても、スマホ向けのデザインがおざなりであれば、ビジネスに貢献するウェブサイトにはなりません。
リンクやボタンなどが指先で操作しやすいか、テキストが読みやすいかなどを、スマホで入念に確認し、調整することが大切です。
5.目的がはっきりとわかること。ユーザーの行動を促すデザインに。
ウェブサイトは訪問者に何らかの行動を促す役割を果たします。経営者は、CTA(Call To Action)を強調したデザインを好みます。わかりやすく魅力的なCTAは、問い合わせや資料請求などのコンバージョン数を増やす効果があります。
具体的には、ナビゲーションにCTAボタンを含めたり、ページ内に大きめのCTAエリアを置いたり、といったことです。
訪問者が「自分がどう行動すればよいのか」を伝え、実際に行動してもらうために、CTAを目立たせるようにしましょう。
6.企業の歴史を写真やビジュアルでうまくまとめ、一冊の本のように表現。
企業の歴史(ヒストリー)を紹介するページを用意することは、企業の理解や好感度を大幅に向上させるための重要な要素です。
歴史を時系列で整理し、ストーリーとして表現し、訪問者に過去の成果や挑戦を伝えることで、企業への信頼を深めます。そのためにも、写真やビジュアルを活用し、物語性を高めることが重要です。
また、重要な出来事を強調し、将来の展望を示すことで、企業のビジョンや将来にわたる持続可能性(サスティナビリティ)を伝えられます。このようなコンテンツによって、訪問者はその企業に対する理解が深まり、ブランドへの好感度が向上します。
7.サイト完成後の分析と改善を確実に。目標の達成度合いをデータで把握しつつ、企業イメージの向上に貢献すること。
経営者の頭の中には、常に経営分析と改善計画があります。同様に、ウェブサイトでも定期的に訪問者の流入元や回遊行動を測定し、分析することが大切です。
サイトの成果を継続的に評価し、必要に応じてデザインや機能の改善を行います。データに基づいた意思決定や目標達成の把握はもちろん、企業イメージの向上や新規顧客へのリーチなどブランディング面での貢献も目指しましょう。
以上、経営者が好むウェブデザインのパターンをお伝えしました。
ウェブデザインでは、企業のビジョンやミッションを視覚的に伝えることが不可欠です。斜め線による「成長」や「前進」などの表現、大きな文字サイズとわかりやすいナビゲーション、信頼感や落ち着きを感じさせる色彩計画、CTAの強調。これらの要素を組み合わせることで、経営者の期待に応えるウェブサイトが実現します。
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