UXだけでは成果が出ない!UXからCXの時代へ
この記事のサマリー
- ウェブサイト制作や運営の現場では、UX(ユーザー体験)という言葉がよく使われるように
- UXは部分最適に過ぎず、全体最適としてのCX(Customer Experience)が注目されている
- カスタマージャーニーマップ(CJM)で顧客体験をリアルに想定する
目次
顧客が重視する体験は何か?
アメリカのコンサルティング会社「PwC」の調査によると、顧客が特に重視する体験は、
- 効率性
- 便利さ
- 親近感
- 知識の豊富さ
- 簡単な決済手続き
の5つです。
UXの話題では、ブランディング、パーソナライズ、デザイン、インターフェイスなどに注目されがちですが、実は顧客は、そういった点をあまり重視していないのです。
ということは、発想を転換し、効率性や便利さなどに優先的に取り組まないと、当然、効果が出ないことになります。
参考:
PwC「Experience is everything:Here’s how to get it right」
https://www.pwc.com/us/en/advisory-services/publications/consumer-intelligence-series/pwc-consumer-intelligence-series-customer-experience.pdf
UXは部分最適、CXは全体最適
UXは、プロダクト(ウェブサイトなど)におけるユーザー体験の質を上げる取り組みです。一方、CXは、顧客とのすべての接点における体験の質を上げる取り組みです。
冒頭に「UXは部分最適、CXは全体最適」と書いたとおり、顧客体験を高める取り組みとしては、CXのほうが視野が広いのです。
ウェブサイトをいくら改善しても成果が出ないのは、顧客体験としてウェブサイトの利用はほんの一部でしかないからです。友人からの紹介、SNSでのシェア、リアル店舗での接点など、顧客がそのサービスや商品を選ぶ理由はさまざまです。
ウェブサイトの制作や運営に関わる人間としては、どうしてもウェブサイトというプロダクトを重視して考えがちです。しかも、デザインやインターフェイスの巧拙にこだわり、効率性や便利さという、顧客が本当に重視するポイントに力を注ぐことはほとんどないといってよいでしょう。
カスタマージャーニーマップの活用を
UXの取り組みの中で、CXの発想が含まれるものの代表例は「カスタマージャーニーマップ(CJM)」です。CJMを作ってはじめて、顧客体験をリアルに想定することができます。
ただし、個人的な経験として、
- ウェブサイトを熱心に見てくれる
- 説明をすべて読んでくれる
- サービスや商品を買うのに十分なお金を持っている
など、企業側に都合のよい前提でCJMを作ると、顧客を見誤る可能性が高いと感じます。
顧客が効率性や便利さを重視するということは、要するに「面倒くさがり」ということです。また、同様のサービスや商品があるのであれば、コストも重要な比較要素です。
CJMを作るときは、顧客に対して企業側の勝手な期待を押しつけるのではなく、リアリティを大切にしましょう。CXでは特に、顧客の「面倒くさい」「ややこしい」「使いにくい」といった本音に、いかに応えるのか、どのようにそれらの障害を取り除くのかを考えることが大切です。
可能であれば、そのCJMに該当しそうな人の意見を聞いてみるのもよい方法です。
以上、「UXからCXへ」という時代の流れを解説しました。
リーグラフィでは、CX重視のカスタマージャーニーマップをクライアント企業と一緒に作り、ウェブサイトやウェブサービスに活用する取り組みを行っています。
ウェブサイトの活用でより集客を強化したい、ブランディングなど顧客との関係性をウェブで強化したいという方は、ぜひリーグラフィにご相談ください。
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